近年の訪日外国人観光客の増加に伴い、インバウンド需要に対応したキャッシュレス決済の導入が観光業界や小売業界で注目されています。

特に韓国や中国など、キャッシュレス文化が浸透している国々からの観光客を取り込むためには、QRコード決済への対応が重要です。

この記事では、店舗や商業施設の担当者様に向けて、QRコード決済を用いてインバウンド対応を行う重要性や、具体的な対策について詳しく解説します。

 

※本記事は、2025年1月23日時点での情報を掲載しています。

QRコード決済のインバウンド対応が求められる背景

インバウンド需要に応じる手段となるキャッシュレス決済は、クレジットカード、デビットカード、交通系ICカード、モバイル決済など様々です。

その中でも、モバイル決済に分類されるQRコード決済は、海外サービスへの柔軟な対応が求められます。

なぜ、これらのインバウンド決済が注目されているのか、その理由を3つ紹介します。

インバウンド需要と消費額の回復

かつてコロナ禍で抑制されていたインバウンド需要は、2023年から急速に回復してきています。

そこで店舗や商業施設では、決済環境の整備を含むインバウンド対策が重要とされています。

観光庁が実施した「訪日外国人消費動向調査」によると、2023年、訪日外国人旅行消費額は5兆3,065億円と過去最高を記録。これは、2019年比で9.9%増加しています。

また、2023年3月に閣議決定された「観光立国推進基本計画」では、2025年までに訪日外国人旅行者数を約3,200万人(2019年の水準)に回復させる目標が掲げられました。

同時に、訪日外国人旅行消費額単価を1人あたり20万円に引き上げる目標も設定し、国全体でインバウンド消費の質的向上を目指しているところです。

国外のキャッシュレス決済比率の高さ

一般社団法人キャッシュレス推進協議会は、国際決済銀行(BIS)による決済関連統計データなどをまとめた「キャッシュレス・ロードマップ 2023」を公開しました。

同資料の「世界主要国におけるキャッシュレス決済比率」にて、日本のキャッシュレス決済比率は「32.5%」とされています。そして、その日本の数字を大きく上回っているのが、韓国や中国です。

世界主要国におけるキャッシュレス決済比率(2021年) 韓国95.3% 中国83.8% オーストラリア72.8% 英国65.1% シンガポール63.8% カナダ63.6% 米国53.2% フランス50.4% スウェーデン46.6% 日本32.5% ドイツ22.2% 出典元:キャッシュレス・ロードマップ 2023

出典元:https://paymentsjapan.or.jp/wp-content/uploads/2023/08/roadmap2023.pdf

韓国におけるキャッシュレス決済比率は「95.3%」で、国民のほとんどに普及していることがわかります。韓国に続いて中国も「83.8%」とかなり高い水準です。

このように、キャッシュレス文化が浸透している国のインバウンド客を取り込むために、各国で主流の決済方法を導入することが重要視されています。

各国で主流の決済方法が異なる

日本では、コンビニや飲食店、雑貨店などで、PayPayや楽天ペイ、d払いなどの多様なモバイル決済サービスが導入されています。

しかし、韓国や中国、台湾で日常的に使われている決済サービスは、日本と異なります

以下に、代表的なサービスとその特徴をまとめました。

国・地域

主要なモバイル決済

サービス概要

韓国

kakao Pay

韓国で圧倒的なシェアを誇るチャットアプリKakao Talkが提供するモバイル決済

中国

WeChat Pay

中国でシェア率No.1のメッセンジャーアプリWeChatが提供するモバイル決済

Alipay

中国の人民元で支払いできるアリババグループのQRコード決済サービス

台湾

JKOPAY

街口電子支付股份有限公司が提供するモバイル決済

 

需要に応じてこれらのサービスを導入することで、各国からの観光客の利便性向上とリピート訪問の促進が期待できます。

インバウンド決済の未対応は機会損失を生む

インバウンド客が多く訪れる観光地の店舗などでは、対応可能な決済サービスの不足によって、損失が生まれる可能性があります。

例えば、以下のようなケースが考えられます。

  • QRコード決済やモバイル決済に未対応のため、利用を敬遠されている

  • キャッシュレス決済の時間帯制限により、お客様に混乱を招いている

  • 複数の決済方法の管理が非効率的で、対応に時間がかかっている

  • 対応できるキャッシュレス決済が少なく、他店舗に客が流れてしまっている

このような課題に対して、インバウンド決済の対応は、単なる売上増加だけではなく、店舗オペレーションの効率化をもたらします。

また、多様な決済方法に対応できれば、現金管理の手間が減り、レジ締めの効率化も実現します。

インバウンド対応におすすめのQRコード決済ブランド

店舗や施設でインバウンド対応を進める際は、急速に増大しているアジア市場に注目することが大切です。

特に、韓国と中国からのインバウンド客への対応が重要であり、以下のような主要のQRコード決済ブランドの導入がおすすめされます。

WeChat Pay(ウィーチャットペイ)

WeChat Payは、中国最大のメッセージングアプリ「WeChat」に統合された決済サービスです。

WeChatは、世界で13億人以上のアクティブユーザーを持つ巨大プラットフォームであり、日本で普及しているLINEのように中国では日常的に活用されています。

WeChat Payの導入は、中国人観光客の集客や購買単価の向上、販促キャンペーンの恩恵を受けられるなど多くのメリットがあります。

インバウンド対策として、WeChat Payの導入は非常に効果的な選択肢と言えるでしょう。

Alipay+(アリペイプラス)

アリババグループの金融子会社アントグループが提供する「Alipay+」は、中国最大のECモール「淘宝」から誕生したクロスボーダーのモバイル決済サービスです。

Alipay+は、Alipayの進化系として位置づけられており、アジアを中心とした複数の国・地域のキャッシュレス決済を一つのプラットフォームで統合しています。

 
Alipay+ パートナーロゴ Alipay Alipay香港 EZLink GCash KakaoPay Touch'n Go TrueMoney

全世界で66ヵ国・地域、約9,000万の加盟店で利用可能であり、35社のモバイル決済に対応。ユーザー数は16億人にも及びます。

Alipay+に統合された代表的な決済サービスとして挙げられるのが、中国で主流の「Alipay」や、韓国で主流の「Kakao Pay」「NAVER Pay」などです。

Alipay+は、多数の国・地域の訪日観光客にシームレスな決済体験を提供し、店舗や商業施設のインバウンド対策を強化します。

Kakao Pay(カカオペイ)

Alipay+に含まれている「Kakao Pay」は、韓国最大のメッセージングアプリ「KakaoTalk」に統合された決済サービスです。

韓国初のモバイル決済サービスとして非常に利用率が高く、約4,000万人以上のユーザー数を誇ります

オフラインとオンライン両方の店舗形態で対応でき、簡単なQRコードスキャンによる決済で、韓国人観光客を中心とした顧客対応を効率化します。

日本でもすでに観光地やショッピングエリアでの導入が進んでおり、韓国からのインバウンド客を取り込む際には外せない決済方法です。

NAVER Pay(ネイバーペイ)

韓国のインターネット企業Naverが提供する「NAVER Pay」は、約210万人のユーザー数を誇る人気のモバイル決済サービスです。

Kakao Payと同様に、Alipay+に統合されたサービスの一つです。

韓国最大級のインターネット検索ポータルサイトが提供する決済サービスのため、多くの韓国人ユーザーに親しまれています。小規模事業者向けに設計された「NAVER Pay Mini」も提供されています。

特にコンビニやスーパー、レストラン、カフェなどの中小規模の店舗で活用されており、利用者に付与されるポイントや割引なども人気の秘密です。

国内・国外のQRコード決済を集約した「IntaPay」

店舗・施設のインバウンド対策でQRコード決済ブランドを導入する際、複数サービスの管理が煩雑化するケースがあります。

そんな課題を解決してくれるのが、国内外・複数ブランドのQRコード決済に対応した、マルチ決済システム「IntaPay(インタペイ)」です。

ここでは、IntaPayの特徴やメリットについて詳しく解説します。

複数ブランドのQR決済コードを自動判別

IntaPayは、国内外の複数のQRコード決済ブランドを一括対応できるアプリです。

例えば、日本で普及しているPayPayやau PAY、d払いなどに加えて、Kakao PayやWeChat PayなどのQRコードを1つの端末で自動判別できます。

同じ手順で異なるブランドの決済対応が可能なため、日本人、韓国人、中国人といった顧客属性を問わず、店舗オペレーションの負担が軽減されます。

さらに、レジでの有人決済だけではなく、自動精算機や券売機にも導入できる柔軟性と多様性が特徴です。

豊富な対応ブランド

Intapay(インタペイ)で複数のQRコード決済を一括対応 JKOPay UnionPay WeChatPay Alipay+ PayPay d払い 楽天ペイ auPAY メルペイ LINEPay BankPay クオカードペイ JcoinPay イオンペイ はまペイ ゆうちょペイ スマートコード

IntaPayは、韓国や中国からのインバウンド客のニーズに応えられるよう、幅広いQRコード決済ブランドに対応しています。

【主な対応ブランド】

  • WeChat Pay

  • Alipay+

  • UnionPay

  • PayPay

  • 楽天ペイ

  • LINE Pay

  • d払い

  • au PAY

  • merpay

  • J-Coin Pay

  • 銀行Pay

  • QUOカードPay

  • Bank Pay

  • Smart Code ™

  • AEON Pay

1つのアプリでこれらの決済を一元管理できる機能を備え、複数ブランドの一括申込・契約にも対応可能です。

売上・入金データの見える化

異なる複数の決済ブランドに対応しながら、一つのシステムで売上・入金データの一元管理を実現します。

別のシステムを切り替えながら作業する手間がなく、簡単に売上状況をリアルタイムで確認したり、必要なデータを抽出したりすることが可能です。

また、複数店舗で導入した場合、法人全体・店舗といった階層ごとの管理ができるため、データ分析と比較にも役立ちます。

WeChat Payと完全連動したクーポン施策

IntaPayはWeChatと完全連動し、Web上で取得したクーポンを自動的に適用する機能を提供しています。

クーポン取得から割引決済までの無駄なクリックやページ遷移を省き、利用者の利便性と満足度を向上します。

さらに、クーポンの取得率や消費率などをデータで取得することで、施策の効果測定や来店効果の検証をサポートします。

多様なインバウンド対応に最適なQRコード決済システムを選ぼう

訪日外国人の増加に伴い、インバウンド対応のキャッシュレス決済は店舗に欠かせない要素となっています。

特に韓国や中国の主要なQRコード決済(WeChat Pay、Alipay、Kakao Pay、UnionPay)への対応は、売上増加に加えて、顧客満足度やリピート率の向上にも直結します。 

インタセクト・コミュニケーションズ株式会社が提供する「IntaPay」は、国内外のQRコード決済を1つのアプリで一元管理できる画期的なサービスです。

多様な決済ブランドへの対応を初期費用0円で実現し、店舗オペレーションの負担軽減や集客、売上向上に貢献します。

これからのインバウンド需要を見据えて、店舗にも顧客にもメリットをもたらす「IntaPay」を導入してみてはいかがでしょうか。

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